あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

いいことずくめのスターカット

何年か前に話題になっているようなので、もうみなさんとっくにご存じかもしれないが、私は数日前の朝のニュースのコーナーで知った。スターカットという果物の切り方。青森のりんご農家の人が発案したそうなので、農薬の心配もないらしい。

 

f:id:yonnbaba:20211123143240j:plain

 

真ん中の芯の所が星のようになるので、スターカット。ただ、りんごを輪切りにするだけのことなのだけれど、これがまさにコロンブスの卵で、いいことずくめなのだ。

 

まずは、なんと言っても簡単!

そして皮まで食べられるので栄養豊富!

そしてゴミまで少なくなる!

 

野菜でも果物でも、皮と実のあいだに特に栄養があるという。しかも皮には食物繊維もある。知ってはいても、かつてりんごの里で暮らし、薬の散布時期ともなればりんごの木々が真っ白になっていた記憶が鮮明に残っているので、皮ごと食べることには抵抗があった。しかも食感も悪い。

 

ところが、不思議なことに切り方を変えただけのこのスターカットだと、ほとんど皮が気にならない。いや、むしろ食感に変化がついて面白くさえ感じる。農薬は水溶性なので、流水でしっかり洗えば問題ないそうだ。りんごに限らず、ほかの果物にも応用できそうだ。

 

まだまだ世の中には、なあんだというくらい簡単なのに、案外気づいていないことがいっぱいあるのかもしれない。

ペーパーレスコーヒーフィルターが届いた

先週ネット通販で購入したものが昨日届いたのだけれど、少々体調が悪く、開ける気さえしなくてそのままにしていた。

 

届いたものの一つはコーヒーフィルターだ。なぜか突然レギュラーコーヒー一択になり、若いころ専門店の方に教えてもらったカリタ式のハンドドリップで淹れていた。そうしているうちに、毎日数枚使う紙フィルターが気になり始め、ペーパーレスのフィルターを検討していることをブログに書いた。

 

hikikomoriobaba.hatenadiary.com

 

コーヒーかすの残り方を心配している私のために、このあとすぐ白魔女さんが、ご自分の使っていらっしゃるものの使い心地を、コーヒーかすを捨てた後の残り方の画像まで添付してメールで教えてくださった。

 

ちょうどこのエントリーを書いた時はまだフィルターはパックを開けて間もない時で、そのうえ予備の買い置きもあったため、切り替えがすっかり遅くなってしまった。

 

白魔女さんの助言も参考に検討し、これと思うものを決めて、注文したと思い込んでいたのだが、何日経っても一向に届かない。ちょうど他にもいくつかネットで注文したため気づかなかったのだが、改めて注文確認のメールをチェックしてみると、フィルターは注文していないようだった。高齢者あるあるか、はたまたおっちょこちょいの私ならではの失敗か・・・。

 

いっぱいあった紙フィルターの残りはすでに心もとない量になっていて、通販サイトのカートに入れたままになっていた商品を焦って注文し、それがめでたく昨日届いたのだ。

 

f:id:yonnbaba:20211122134357j:plain

ハンドドリップで、しかもカラフェ不要となるとあまり選択肢はなく、この製品に落ち着いた。今日ためしに使ってみたところ、味覚が繊細ではない私には十分満足のいく味だった。カップの底にコーヒーの粉が残るということもなかった。使っているうちに目詰まりして落ちにくくなるかなどは、まだ分からない。

 

 

さて、今週は見守り当番、雨のスタートとなった。

こんなせつない愛の形も・・・『明日、世界がこのままだったら』行成薫著

市民館の新刊のコーナーにあった本。2021年9月30日発行とある。借りて読んでいることもあって、あまり新刊本には縁がないので、せめてこのコーナーの本はなるべく手に取るようにしている。

 

そんなわけで、新しい本ということ以外特に期待もなく読み始めたのだけれど、面白い設定と、つい肩入れしたくなる優しい二人の登場人物に引き込まれ、夢中で読み進んだ。

 

 

出版社のサイトのあらすじ:

*****

ここは生と死の「狭間の世界」。
あなたと私、二人だけの。

目覚めると、世界に二人きりとなっていたサチとワタル。二人の部屋はいびつにくっつき、誰もいない街は静まり返っていた。
そして不意に現れた管理人を自称する女に、ここは生と死の「狭間の世界」だと告げられる。二人の肉体は、今まさに死を迎えようとしている、と――。
そのまま「完全なる死」を迎えるはずだった二人だが、奇跡的に現実世界へ戻るチャンスが訪れる。
残酷な選択とともに。

私は、俺は、何のために、誰のために生きるのか。
生きることを真摯に見つめるエモーショナルな長編小説。

*****

 

 

弁護士の父と専業主婦の母、裕福な家庭で何不自由なく育ったサチと、難病の父を抱え一家の大黒柱となって働く母を、長男として小さなころから助けることを当然として育ったワタル。対照的な生い立ちの二人だけれど、優しさは共通している。両親の愛に背くことなど考えられなかったサチの優しさと、他者のために自分を犠牲にするのを当然のこととして受け入れてきたワタルの優しさ。

 

その優しさが、相手を思うがゆえに、生死を分かつ瀬戸際で残酷で皮肉な結果を生んでしまう。

 

どうしてこんな優しい若者たちが、こんなに過酷な目に遭わなければいけないのか。良い人ほど早く逝くという言葉もあるが、実際、権力にしがみつくご高齢の政治家の放言のニュースなどを目にするたび、こうした人たちばかりが生き残っていく世の中を考えてぞっとする。

 

これから読もうと思われる方のために、あまりストーリーには触れないでおく。矛盾だらけでとげとげしくて、人を蹴落とすくらいの気持ちがないと生きづらそうなこの世界で、これからの人生を生きていかねばならない、たくさんのサチやワタルを想像しながら、読んでみてほしいと思う。

 

 

f:id:yonnbaba:20211118154820j:plain

 

 

わらしべ長者もどきとシェルレーヌ

青森から届いたリンゴを少しばかりおすそ分けに行って、結局またいろいろいただいてしまった。

 

f:id:yonnbaba:20211118144257j:plain

里芋、みかん、白い袋は栗。そしてシェル・レーヌ。

 

シェル・レーヌというのは三重県鳥羽市の洋菓子メーカーが製造するマドレーヌで、伊勢志摩サミットの折り、首脳たちのお茶うけに出されたとか。真珠貝から作られたパールシェルカルシウムが入っているのだそうだ。鳥羽市では知らない人はいないほどの有名店の有名スイーツらしい。

 

f:id:yonnbaba:20211118145032j:plain

ちょっと気取って紅茶で。

 

f:id:yonnbaba:20211118145153j:plain

形状は真珠貝を模しているとか。一般的なマドレーヌよりも、カリッとした表面。中はしっとり。非常に甘さが押さえられた上品な味。

 

ごちそうさまでした。

 

津軽の実りと特定健診

ありがたいことに、今年も青森の友人から津軽の実りが届いた。

 

f:id:yonnbaba:20211117144946j:plain

 

まるで、去年の写真を使っているようだ。

 

hikikomoriobaba.hatenadiary.com

 

日頃いただきものをするご近所さんにも、こうした時に少しばかりおすそ分けをしようと思う。買ったもので返すと遠慮する方も、おすそ分けなら喜んでいただける。

 

先月受けた特定健診から3週間がたったので、今日はその結果をいただきに出かけた。時節柄か、このクリニックにしては珍しく待合室が混雑していた。それでも、先月行った浜松の病院とは規模は違うもののこのクリニックも患者さんの流れはよく、待ち時間はそれほど長くない。

 

結果は、コレステロールヘモグロビンA1cなど、いくつかの項目で多少基準を超える数値があったが、まだ心配するほどではないとのこと。ただ、甘いものは控えめにと言われてしまった。アルコールなら死ぬまで飲んではだめと言われても困らないが、甘いものが食べられなくなるのは耐え難い。

 

帰宅して、10年前の人間ドック時の結果と比べると、さして数値が悪化しているわけでもなかったので、今までの生活習慣で大丈夫なのではないかと勝手に結論付ける。

 

以前にも書いているが、勤めていた時は健保組合の保険を使う以上、健康診断をさぼるわけにいかなかったが、私は本来なるべくなら病気を見つけてほしくない。したがって退職後は全く健康診断を受けていなかった。

 

ところが今年は膀胱炎でこのクリニックに2度もお世話になってしまい、その時に医師に健診を受けるように言われた。コロナワクチンもここに来たし、これからも何年かに1回であれ、内科系はここのお世話になるつもりなので、先生に言われたことを無視するのもはばかられ、このたびの健診とあいなった。

 

「また来年も受けてくださいね」と言われてしまった・・・。

アクセス数1週間分くらい貯金?

一昨日の「世代間のギャップを知る」というエントリーが、はてなのどこかで紹介でもされたのか、いきなり400近いアクセスとなり、更新しなかった昨日も300を超えている。以前の「よんばばつれづれ」はアクセス数が日に200前後まで育っていたのだけれど、事情があってご破算にしてこちらを始め、新ブログはまだ100アクセスまでいかない日が多い。

 

コメントもいくつかいただいたが、初めての方からたくさんブックマークコメントをいただき、ご意見は大変参考になった。子育てをする人間も変わったが、社会の状況も変わり、子育ての常識(一例として、私の頃は育児書に「赤ちゃんに毎日日光浴をさせましょう」と書いてあった)も変わった。良かれと思う助言も、簡単には口にできない。

 

この週末は、次男の帰省でまたデリバリーや近所の居酒屋さんで美味しいものをいっぱい食べ、お酒もちょっぴり飲み、体重を増やしてしまった。そもそも春頃から1キロ増えたのを調整できずにいるので、今週は真剣に減量しなければと思う。このままズルズルと年末年始を迎えてしまったら大変だ。

 

早くも霜月11月も半ば。世の中のことを嘆いているうちに、1年が終わってしまいそうだ。保護猫カフェで働くMayさん(id:may-cat)の若い感性のブログを楽しく読んでいるのだけれど、いつも感心するのは、文末に「今日嬉しかったことは・・・」と、毎日必ず嬉しかったことを書いていらっしゃる点だ。簡単なようで、毎日となると案外難しい。平凡な日の中のささやかな喜びを見つける力こそが、人を幸せに導くのだと思う。

 

私も大いに見習って、気のふさぐようなことばかり多かったように思える今年だけれど、これから1か月半、なるべく嬉しいこと明るいことを探して暮らしたい。終わりよければすべてよし。

 

 

f:id:yonnbaba:20211114173520j:plain

ダイエット法、お教え願いたい!(画像はlivedoorNEWSさんのサイトから)

世代間のギャップを知る

昨日はフラワーデモのあと、一緒に食事をするという人たちに誘われて、レストランに行った。

 

デモの参加は8人だったが、会食参加は5人。私が最高齢で、一人は昨日初参加で、一番若い三十代くらいと思われる女性Uさんで、3人のお子さんがいるということだった。あとの3人はこの中間の年代だ。

 

話をリードしたのは、長いこと子供にかかわる仕事をしているHさん。少子化のことから、ご自身の子育てについて熱く語られる。二人の娘さんのお子さんの子育てにもしっかり参加していて、最近は紙おむつの影響かトイレトレーニンに無頓着な親御さんが多いようだが、自身のお孫さんたちは彼女のやり方でみな1歳代でとれたのだそうだ。

 

「この小さな子供は、自分がいないと生きていけないんじゃないか」と思えた子育て中が一番楽しかったねなどと話していたら、一番若いUさんの口から、「そういう話を聞いていると、自分のやり方がいけなかったと言われているようで非常につらい。子育ては個別性の強いことなので、支援する場合もよほど言い方に配慮しないと、傷ついてしまう親がいる」という言葉が出た。子育て支援の仕事に携わってみえるようだ。

 

Hさんは、「決してこうしなさいということじゃなくて、こういう方法も選択肢の一つとしてあるよという気持ちで話している」と言ったが、Uさんは「聞く方にはそのようには聞こえない」と言う。相談を持ち掛けられたら自分のやり方を言うのもいいけれど、聞かれてもいないのに言うのは押し付けているように受け止められるとのことだ。

 

 

今回の選挙のあと、今後の自分の、若い世代に政治に関心を持ってもらう活動として、若い方たちの仕事の悩み相談に乗るのはどうだろうと考えていたので、昨日はフラワーデモに参加してくれた市会議員の方に、豊橋でそのような活動をしている団体などがあるかを尋ねてみた。

 

その方の話では、貧困問題なら役所の窓口につなげばいいが、仕事上の相談として持ち込まれるとたいてい裁判で闘うようになることが多く、そうなると専門性が必要だし、なかなか難しく、そうした活動はまだないんじゃないかとのことだった。

 

裁判で争うようなことではなく、仕事を見つけ、生活ができるようにするというようなことで相談に乗れたらと思っていたが、昨日のUさんの話などから、どうやら今の若い人たちは、そうしたことで相談窓口を求めるということは少ないのかもしれないと気づかされた。自己責任で、人に頼らずに解決しなければと考えてしまうのではないか。

 

こういう悩みを共有しようと思えば、相当こちらから若い人の間に分け入って話を引き出す必要があるのかもしれない。私の頭の中には、おとなしく、臆病で、傷つきやすい若者像が結ばれている。

 

民生委員の会議でも、赤ちゃん訪問(この10月まではコロナで訪問も中止していたが)で訪れても、ドアを開けてもらうのが難しいお母さんもいるということが話題になった。訪問者に非常に警戒心が強いのだ。恐らくそういうお母さんこそ、育児にも不安が多く、専門家や先輩の助言が必要なのではないかと思うのだけれど。

 

どうも世の中は、援助を必要としている人ほど、援助の手を届けにくいというジレンマを抱えているように思う。助けてもらう権利があり、政治が用意した手立てを利用していいのだということを、利用できる適当なものがないのなら、要求して新設してもらうこともできるのだということを、そういう人たちにどうやって知らせたらいいのだろう・・・。

 

 

f:id:yonnbaba:20211112161502j:plain

寒くなると、やっぱり味噌ラーメン!でも、全然あったかそうじゃない。業界用語で言う「シズル感のない」ダメな写真(-_-;)