あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

バリバラ桜を見る会第二部

第一部が話題を呼んだEテレの『バリバラ 桜を見る会バリアフリーと多様性の宴~』。その第二部が昨日放送された。

 

宴の続きということで、出演者は第一部と同じ顔ぶれだった。聴覚障害の小林夫妻が、せっかく授かった赤ちゃんをご本人たちの承諾なしにおろされてしまい、その後も欲しかったができなかったという経験を話された。実は、その時中絶だけでなく同時に優生保護法による不妊手術も行われていたからで、そのことにも驚くが、その手術のことをいつ知ったのかという司会者の質問に対する「3年前です」というご主人の答えには、さらに驚いてしまった。

 

21世紀も五分の一近く過ぎた時代になって、初めて自分たちに行われた非人間的な仕打ちの事実を知るとは・・・。

 

らい予防法も、ハンセン病の治療法が確立され、隔離収容の必要などないことが分かっても、法律自体はその後30年以上も生き続けたことを併せ考えると、本当にこの国は弱い立場の人のことは後回しの国だと思う。

 

バリバラのこの『桜を見る会』の第一部には、政権を支持する人たちからの強い反発があったようだ。先週の再放送予定は、静岡補選投票日前日だったからかどうか、直前に差し替えられて、それがまた話題を呼んでいた。

 

社会の少数派の人たちによって作られているこの番組は、多様性の時代と言いながら、現実には相変わらず家父長的権威主義と均質指向の強いこの国にとって、貴重なマイノリティーの表現の場である。いつか特別な場ではなく誰にも開かれた共通の場で、恐怖を感じることなく、少数派の人も当たり前に声を出せる日が来ることを願いながら、この番組を応援していこうと思う。

 

 

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                               (画像はネット上からお借りしました)