あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

しびれるガテン系の現場

昨日に続いてNHKスペシャル。今度は『東京リボーン第4集 巨大インフラ百年残す闘い』だ。

 

私はわりとガテン系の仕事が好きだ。もしも男に生まれ変わったら(現代では女であってもできないことはないのだろうが、私の美学ではやっぱり男)、高い足場に上る鳶職とか、ビルの窓ガラス拭きなんかもしてみたい気がする。

 

そんな私なので、このNHKスペシャルもしびれた。日本のインフラは、前回の東京オリンピック前後に集中して作られており、今日本中のインフラに寿命が迫っている。それを、作り直すのではなく、高度なメンテナンスで今後100年使い続けられようにしていこうという取り組みが始まっている。それを紹介した番組(再放送)だ。

 

首都高速道路や東京タワーの作業の様子が紹介され、携わる人たちはみな魅力的だったが、なかでも、首都高の1号羽田線の八潮連結橋のシーンは圧巻だった。作業ができるのは、最終のモノレールが通過し、朝一番が動き出すまでの深夜の2時間半だけだ。そのため、全て組み上げた橋を巨大なクレーンで釣り上げ、モノレールの線路と高速道路の上で旋回させて連結するという難しい作業をする。

 

連結部分には160個のボルトを差し込む穴があり、上下の部材のこの穴がなかなかピッタリ合わない。どんなに機械化が進んでも、やはり最後の最後は人の力で、何人もの作業員が必死でボルトと格闘し、モノレールの運行開始の30分前にギリギリ終了した。

 

 完成を1964年の東京オリンピックに間に合わせるため、時間のかかる用地買収をなるべく避け、川や道路の上に作った首都高速道路。空中であり、しかも海水の影響を受ける部分も多いため傷みがひどく、今や満身創痍だという。この状況で阪神淡路のような地震が起きたら、大変な被害が出てしまう。番組の最後は、このリボーン計画の完成が先か、大地震の襲来が先か・・・と結んでいた。

 

コンピューターと格闘して作戦を練るものと、現場で作業するガテン系の男たち。しびれる仕事で、ぜひ首都を、日本を、守って欲しい。

 

 

 過去のガテン系に触れたエントリー:

yonnbaba.hatenablog.com

 

yonnbaba.hatenablog.com

 

 

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高いとこなら任せて! 百歳近くなって緑内障で視力を失ったオーガストだけれど、若い頃は、食器戸棚の上から冷蔵庫へ華麗なジャンプを見せていた。