昨日のmarcoさん(id:garadanikki)の呼びかけに応えて、宮城県美術館の移転問題に触れようと思う。
仙台は乗り換えで利用し、駅前をちょっと見た程度で、もちろん問題の美術館にも私は行ったことがない。ただネット上の画像で見る限り、良い環境に恵まれた素晴らしい施設だと感じる。
建設されてからまだ40年しかたっていないし、2007年から2008年にかけては開館25周年を記念して大掛かりなリニューアルもしているようで、それから十年ちょっとで壊してしまうというのは、もったいないのではないかと思う。しかも前川國男氏による本体の建築は、建設省（当時）の公共建築百選にも選ばれた優れたもので、周囲にはたっぷりの自然の中に彫刻作品が配され、美術館らしい上質の雰囲気が漂っている。
古い建物を補修しながら維持管理するのは大変なこととは思うが、文化財でもある建築は、目の前のそろばん勘定には表れない価値がある。地元で反対の声も上がっているようだし、ここは性急に新築移転に走らず、反対意見もじっくり聞いて、より良い解決をしてほしい。壊してしまったら、どんなに後悔しても二度と元に戻らないのだから。
同美術館の公式Twitterの画像を拝借
