あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

賑やかになってきた日本語教室

緊急事態宣言から通常の夏休みまでの半年間の休講をはさんで、ずっと生徒さん1人か2人という状態だった日本語教室だけれど、この2、3週なぜか新しい生徒さん(みんな今いる生徒さんやかつての生徒さんの紹介)が連続して来てくれて、急に賑やかな様相を呈してきた。やはり新しい方の参加があり、生徒が増えたりすると、教室全体が活気づいてより楽しい学習になる。

 

今日は見学希望のペルーの方1人と、地元の国立大学の留学生の配偶者であるバングラデシュの女性1人の新しい参加があった。バングラデシュの方はまだ今年の1月に日本に来たばかりで、あまり日本語も分からないからと、以前生徒だった来日十数年の先輩女性がついて来てくれたので、古手のスタッフとは懐かしい再会もあり、いっそう賑やかだった。

 

先週から来た人も、今日初めて来た人も、ペルーの人たちはすでに日本に十年から二十年近くも住んでいるので、聞いて話す力はかなりあり、以前からの生徒さんのクラスでもついていける。それで今日は2クラスに分かれて学習したのだが、ペルーの人たちが今日学習した箇所に「〇〇さんはハンサムで、おもしろいです」という文があった。またハンサム、である。

 

「ハンサム」「美男子」では反応が薄かった彼女たちが、「イケメン」になったら途端に顔がパッと輝いた。「聞く、聞く。よく聞きます!」

 

そのあと、今日は見学という方から、「紳士」というのはどういうことかと質問が出た。ハンサムやイケメンは顔の美しさだけ(ハンサムにはいくぶん行動面の評価も含まれる気がするが)だけれど、紳士は、言葉遣いや行いなども含めて、人間として立派なことだと説明すると納得してくれた。

 

それにしても、今日説明している時に思ったのだけれど、イケメンという言葉は年配の男性にも使うのだろうか。若い時は外見の美醜ばかりが目に付くけれど、年を取ると、特に男性においては見た目のきれいさよりも、内面からにじみ出てくる渋さや人間味といったものの魅力が大きくものを言うようになり、「イケメン」などという薄っぺらな形容詞はそぐわなくなるような気がするし、いい年をして「イケメン」と評されるようでは少々残念な気もする。

 

 

断るのが苦手で、なんとなくズルズルと引き込まれてしまった日本語教室で、朝、手帳のスケジュール欄を確認して、何も予定がないと「ワーイ」という気分になる私は、時々気が重くなることもあるけれど、その場に行ってしまえば、いつも、文化の背景の違う人たちと話すのは楽しいと感じ、ちょっとした質問から深く日本語を考え直すきっかけをもらったりして、教えることは学ぶこと、という思いを新たにし、関われたことに感謝する。今日も喜びをたくさんいただいた。

 

 

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これは、今日新しい生徒に付き添って来てくれたバングラデシュの女性が、以前国際協力コスモス会で教えてくれた「ヘナ」。