あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

楽しいのに変なとこが気になる井浦新さんの『歩くひと』

思わず深呼吸したくなるような景色の中を、井浦新さんがひたすら歩くだけのような、不思議なドラマ『歩くひと』。

 

「ちょっと歩いてくるよ」と言って手ぶらで出かけ、これほど変化に富んだ風景の中を歩けたらどんなに楽しいだろうとうらやましくなるが、それはテレビの中のこと。ロケは全国各地で行っているらしい。これも原作は漫画だというから、本当に日本の漫画の世界は間口も広く奥行きも深い。

 

独特の世界が非常に楽しい番組なのだけれど、おかしなところで細かいタチの私は、つまらないことが気になってしまって、井浦さんの歩きに置いて行かれることがある。

 

今回は、いつも手ぶらの井浦さんが、珍しくお弁当を持って出かけた。途中楽しそうに大きく手を振って歩いている井浦さんを見て、ああ、そんなに手を振ったらお弁当の中身が偏ってしまう・・・と、つい気をもんでいる私。

 

そのあとお弁当を開いたら、偏ろうと混ぜこぜになろうと構わない日の丸弁当だった。それでほっとしたのもつかの間、次のシーンで再び歩き出した井浦さんは手ぶらだ。あらら、場所をお借りして弁当を使わせていただいたうえに、カラまで置いてきてしまったのかしらと、また気になってしまう私だ。

 

ちなみに、エンディングの時チラと映った場面で、井浦さんが折りたたんだお弁当箱とお弁当包みを、ポケットから出して奥さんの田畑智子さんに渡していた。それを見てほっと胸をなでおろすしょうもない私である。

 

そして、今回に限らず見るたび気になってしまうのが、井浦さんの足元、履物だ。なぜか必ず足元はローファー。田んぼのあぜ道を歩いて泥だらけになっているときも、海岸の波が打ち寄せる水ぎわを歩いているときも、山の中をえんえんと歩き続けるときも。

 

肌が弱くすぐ靴擦れになってしまう私は、これも気になって仕方がない。こんなに散歩を愛する主人公なのに、なぜスニーカーを履かないのだろう。なにかローファーでなければならない深いわけでもあるのだろうか。番組は効果音として常に井浦さんの足音がしていて、そのためには、やはりスニーカー(忍び寄る人)ではまずかろうとも思うのだけれども・・・。

 

 

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