あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

1958年の切手!?

ペシャワール会から会報が届いたのだけれど、その封筒に珍しい切手が貼られていた。長崎の出島を描いた80円の切手と、ゴールのテープを切る瞬間の陸上選手を描いた「第3回アジア競技大会記念」という14円の切手だ。

 

これはおそらく会員から寄付された切手だろう。会報の発送にこういう切手を寄せ集めて使っているところに、この会の台所事情の大変さを垣間見る思いがして応援せずにはいられない気持ちになる。まとめて後納郵便などにするほうが、スタッフの作業は格段に楽になるだろう。

 

14円という金額からして古そうだなとは思ったが、興味を覚えて、「日本郵便」の下の小さな文字を見ると、1958と表示されている。古いだろうとは思ったが、予想以上の古さに驚いた。普通に使ってしまって、もったいなくはなかったのだろうか。

 

私はこの切手を切り取り、使用済み切手を集めている団体に委ねる。包装からベルマークを切り取らずに捨てることができないのと同様に、もう何十年も、郵便物に切手が貼られていると、使用済み切手を切り取らずに処分することができない習性になってしまっている私である。

 

思いがけない古い切手のお陰で、アジア競技大会について知ることができた。第二次世界大戦後インドの提唱で始められ、1951年(私の生まれた年!)にインドのニューデリーで第一回が開催された。基本的に夏季オリンピックの中間年に開催されるのだそうだ。

 

Wikipediaによれば、切手に描かれている1958年の大会については、「1958年5月に開催された第3回大会は1964年の東京オリンピック招致活動の最中の東京で行われ、大会に先立つ5月には国際オリンピック委員会総会が東京で開かれ、国際大会の開催能力をIOCに対して示す貴重な機会となる。」と説明されている。

 

敗戦から13年の当時、相当頑張って見栄を張ったことだろうが、それでも、今回の東京オリンピック招致にまつわる嘘や袖の下よりは慎ましやかだったのではないかと想像される。

 

 

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