あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

事業目的と企業目的

昨年発足したNPO法人の書類面にかかわっているが、今回申請した助成金の書面に「団体の目的」という欄と「定款に記載された目的」 という欄があり、浅学なため、なぜ同じようなことを二か所に書くことを求められるのかが分からなかった。

 

それでいつものようにウェブ検索して分かったことが、「事業目的」と「企業目的」という二つの言葉だ。事業目的というのが定款に謳われるもので、たとえば「〇〇の販売」というようなことであり、一方企業目的は「利益を出すこと」というようなことらしい。

 

これを私たちのNPO法人に当てはめれば、定款に記載された目的つまり事業目的は「地域との交流、多世代の居場所づくりを行う」ということになり、団体の目的は「すべての人を包み込む心のバリアフリー社会の創造に寄与する」ということになろうか。

 

なんとか書類は申請期限にかなりの余裕をもって理事長のYさんに渡すことができたが、この式で行くと、自由民主党という団体の事業目的は「政権を担当すること」であり、団体の目的はさしずめ「利権の追求」あたりであろうかと思った。

 

私たちは、こういう団体に長いこと最高権力を与えてしまってきた。ここまでやっても大丈夫、ここまでやってもまだ国民は黙っている・・・という学習までさせて、いまやもう見え方も何も気にせずしたい放題だ。

 

井上ひさし氏の『一週間』を読みながら、日本軍上層部の描写があまりに現政権と重なり、しばしば80年ほどの時空の隔たりを忘れた。土曜日の『報道特集』の、沖縄の遺骨を含む土を辺野古の埋め立てに使おうとしているという特集に胸が痛んだ。

 

美しい国土を焦土にし、兵士にも民間人にも多くの犠牲者を出し、10万を超える戦争孤児が過酷な人生を歩まされた、これほどの経験をしながら、この国は何も変わっていなかったのだと痛感する。

 

変わらなければならないのは、私たち一人ひとり。事業目的は「政権担当」、そして団体の目的は「最大多数の最大幸福」であり、「弱い立場の人こそ守る」気概を持った政治家を選ばなければならない。問題は、そんな「奇特な」政治家は多少いたとしても、そんな団体目的を持つ政党があるのかということだ。

 

 

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昨日、近所に住むスタンディング仲間の友人が届けてくれた品々。以前の会話の中で私が好きだと話した(らしい)ことを覚えていてくれて、人気のパン屋さんの4枚切りの食パンや果物、野菜ジュース、手製の金柑の甘露煮やご飯の友など、健康に良さそうなものをどっさり!温かな思いの花束に感激、感謝。