あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

素晴らしい子供たち

今朝のニュースの中で、子供のかかわる二つのニュースに感心してしまった。

 

一つは、中学生が授業で習ったAEDを使って、先生の命を救ったというものだ。昨年の大型連休中のこと。鎌倉の第一中学校バスケットボール部が体育館で練習中、顧問の教師が突然意識を失って倒れた。

 

生徒たちが声をかけても反応がなく、心配な状況だったため、そばにいた生徒が胸骨圧迫を始めた。他の生徒は、休日で職員室は鍵がかかっていて電話が使えないため、電話を探しに走り、学校外で通行人に携帯電話を借りて救急車を呼んだ。

 

その間も体育館の生徒は交替で胸骨圧迫を続けたが、状況は改善せず、保健体育の授業で学習したAEDを使用して救急車の到着を待った。生徒たちの処置が適切だったお陰で、その教師は後遺症も全くなく、今は部活動の指導にも復帰している。

 

このニュースの中で、インタビューに答えた生徒たちが、「呼びかけても全く反応がなく、首や目を確認しても明らかにまずい様子で・・・」とか、「必死に(胸骨圧迫)をやったが、意識が戻る気配もなくまずいなと思い、AEDを・・・」と、今どきなら「ヤバい」という言葉が使われそうな場面だけれど、インタビューに答えたそれぞれが、きちんと「まずい」という言葉を選んでいたことに感心した。

 

事故や悪天候交通機関に乱れが発生したことを伝えるニュースで、「通勤は間に合いそうですか」などとマイクを向けられ、いい年をしたサラリーマンが「ヤバいですねえ」と答える場面も珍しくはないこの頃だ。立派な子供たちに学びたい。

 

 

もう一つは、8歳と9歳の兄弟の作ったゲームソフトが、大手家庭用ゲーム機メーカーに採用されたというニュースだ。その年齢で、業界に通用するほどのゲームを作ってしまうプログラミングの能力にも驚くが、インタビューに答えた二人の口調には、それ以上に驚いた。

 

兄のシモン君は「それ(自分たちの遊びのためのプログラミング)をずっと作ってると、自分たちが全然成長しないなと思ったので・・・」と語り、弟のマシロ君は「ゲームを作りたいと思う人が増えてゲーム界がよりよくなる、そういう世界を目指して・・・」と淀みなく語っていた。

 

あっちにもこっちにもいっぱいいる、よりよい世界も目指さず、ちっとも成長しない大人たちに、爪の垢でも恵んでやって欲しいものだと思った朝だった。

 

 

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