私が坂東龍汰くんを初めて見たのは、深夜の学園もののドラマだった。経歴を見るとそれ以前にも目にしているようなのだけれど、認識したのはこれが最初だ。ヒロインの女子高校生のクラスメイトの一人だったのだが、彼だけ演技のレベルが違い印象に残った。
案の定坂東くんはそのあとみるみる頭角を現し、あのドラマでもこのドラマでも見るようになった。大好きな『きのう何食べた?』ではスキャンダル好きの軽い男の子(劇場版では松村北斗さん)で、そのあと今期の大好評ドラマ『ライオンの隠れ家』の自閉スペクトラム症の「みっくん」である。この難しい役での演技が大変注目を集め、これからの活躍が益々楽しみだ。
そして小林虎之介くんだ。鈴木亮平さんの『下剋上球児』に出ていたようだけれど、私は途中脱落し彼の記憶はない。夏ドラマの『ひだまりが聴こえる』で、難聴の主人公に偏見なく接するまっすぐな太一役をのびのびと演じていた。
そして今期のこれも大好評のドラマ『宙わたる教室』の柳田岳人役。ディスレクシアであったことを誰にも気づいてもらえず、親にも「ダメな子」と思われてきたことから、髪を金髪にして世の中をはすに見ていて、不穏な仲間とも関係があるという役どころ。
前作の好漢太一とは正反対の岳人を非常に魅力的に演じ、主演の窪田正孝さんも素晴らしいのだけれど、窪田さん以上に注目を集めてしまっている感がある。
この坂東くんと小林くん、ともに龍汰、虎之介と、力強く古風な名前であるところも気に入っている。今年大ブレイクした若手俳優の二人が、龍と虎というのも偶然だけれどなんだか面白い。