あとは野となれ山となれ

たいせつなものは目に見えないんだよ

ハコモノ作りたい人々の熱さ

単純な私は「豊橋公園へのアリーナ建設は中止する」という公約を掲げた市長の当選で、何年も活動してきた私たちの建設反対の運動もめでたく終了と思っていた。ところが先月の18日、新市長の任期が始まると同時に大変な反発の動きが起きている。

 

新聞やテレビもやはりお金を落としてくれるのはアリーナ推進派だからなのか、明らかにバスケットチームに肩入れした報道をする。周辺の地方自治体の首長は、自分たちの懐が痛むわけではないから、無責任に「周辺地域の活性化にもなるのに残念だ」と発言する。

 

建設推進の請願署名は、市内在住者に限らず、またなかば強制のような形さえ使って募ったとも言われ、13万筆を超える署名を提出したというが、どれだけの人が実態(建設すれば違約金をはるかに超える赤字が生まれる)を知って署名したものか。

 

市議会でこうした署名の集め方に言及した議員の発言を取り上げた新聞記事を、昨日urikaedeさん(id:morigaii)がブログで紹介してくださっていたが、なぜか、あっという間にその記事は消去されてしまっている。

 

市議会では、この20日にも市長の不信任案が提出されるらしい。提出されると現在の勢力分布では、自公の会派から離反者が出ない限り可決されてしまう。それまでに私たちにできることは・・・と、いま必死に皆が考え動いている。

 

応援する候補者がめでたく当選して、応援ボランティアのグループLINEもお役御免だななどとのんきに考えていた自分の甘さを痛感する。大型ハコモノをつくるということは大変な利権がうごめくことで、そこに集まる人たちの熱がどれほどものすごいものか思い知らされた。与党という利権に群がる自民党の強さもこれだろう。

 

そしてなんだかどんどん豊橋市民が賛成派と反対派に分断されていきそうで、沖縄の人たちはずっとこうした状況に置かれてきたのだろうなということも痛感している。理屈ではもちろんわかっていたが、いま肌感覚としてわかる。

 

これからどんなことがこの豊橋市に起こってくるのだろう。市長不信任?議会の解散?どちらにしろ大変な混乱を招き、またお金もかかることだ。

 

推進派はこれほどアリーナ建設が市民の希望だという自信があったのなら、住民投票条例の請願署名をなぜあれほどまでに必死になって潰したのだろうと思う。あのとき住民投票をしていれば、そうして推進派が勝っていれば、悔しいけれど私たちは諦めるしかなかっただろう。

 

タラ・レバの話をしても仕方がないが、これから続く混乱を思うとどうしても気持ちが落ち込んでしまう。国の行く末、世界の紛争だけでも十分すぎるほど重い荷物なのに、足元までガラガラと崩れ出したような気分のこの頃だ。

 

 

小さな小さなサンタさん、これ以上お金もモノもなあんにもいりません。平和で穏やかな世界が欲しいだけなんです。

 

【追記】

削除されてしまった記事を保存していた方がいて、グループLINEにアップされました。