録画しておいた年末のスペシャルドラマ『グランメゾン東京』を見始めたが、なんだかのらない。以前日曜劇場枠で放送された連続ドラマ(2019年)は見たのだけれど、これも加齢とともに興味の範囲が狭まっている影響か。
料理に関わる人々の思惑や欲望の絡み合いもさることながら、そもそもミシュランの三ツ星を狙うような料理も、もうあまり興味がわかない。私はグランメゾンより断然、『天狗の台所』(BSーTBSのドラマらしいが私はネットフリックスで視聴)が好ましいのだなと痛感し、グランメゾンは途中で放り出して、天狗のシーズン2をすべて見てさらにシーズン1も見直してしまった。
ドラマでは自然の中で自給自足に近いような生活を送っている天狗の子孫基(もとい:駒木根葵汰)は車を使っていないので、当然ニューヨークからやってくる両親も、週末に都会から訪れる同じ天狗の末裔である有為(塩野瑛久)も、歩いて基の家に来るが、この雄大な田園風景の中、最寄駅からいったいどれくらい歩いて来るのだろうと心配してしまう。
けれども、台所で料理を作る様子もいつも泰然としているし、やはりここでは時間がゆっくりゆっくり流れているのだろうなあと思う。
風景に似つかわしい日本的かつ素朴な料理もあれば、ニューヨークが恋しいらしい弟のオン(越山敬達)のために、基はピザも作れば、パイやアイスクリームも作る。「無類の食いしん坊」を自認するだけあって、美味しいものを食べる・食べさせるための努力は全く惜しまない。私の食いしん坊などいい加減なものだと痛感する。
現実にこのような暮らしをするのは大変なことも多いだろう(ドラマの中でも、具合の悪くなったオンを基がおぶって医者に行くシーンがあった)と思うけれど、虚構の中で美しく自然と調和した生活を描いてくれるのは嬉しい。

BSーTBSの公式noteより