あとは野となれ山となれ

たいせつなものは目に見えないんだよ

美味しいものと優しい人たちとくれば面白くない訳がない

先週の土曜日に居室替えがあって、比較的退院の近い患者が多いという3階の部屋になった。

 

今までいた2階の談話室にもある程度雑誌は置かれていたので、車椅子が使えるようになるのを心待ちにして行ってみたが、ほとんどが週刊誌など私の関心のないものばかりでがっかりだった。

 

ところがこの3階の談話室は置かれた本の量も多いが小説も結構あって、すっかり楽しませてもらっている。

 

最初に手にしたのが「最後の晩ごはん」という椹野道流という作家のシリーズもの。全然知らない方だったが、読み始めたらこれが面白くて止まらない。現在までに21巻まで出ているらしい。談話室には全巻揃っている訳ではなく、最も若い巻が第3巻でそこから読み始めたが十分楽しめ、談話室にある7冊を全部読みきってしまった。

 

舞台は、芦屋川沿いにある日暮れから夜明けまで営業しメニューは日替わり定食のみというちょっと変わった店「ばんめし屋」。その店は、男っぽい店長とスキャンダルで芸能界を追われた若者、初老の英国紳士という風変わりな顔ぶれで営業しているが、英国紳士は実は若者に救われた英国生まれのメガネの付喪神が人間に変身している…という奇想天外な設定だ。

 

この3人とそれを取り巻く人々の身の上に起こるさまざまな出来事と、わけあって成仏できずにいる霊魂たちの抱える問題などが語られていくのだけれど、どの登場人物も大変な事情を抱えていながらも、かかわる人にとても温かくて魅力的な人ばかりだ。

 

どれか一巻を取り上げようかと思っていたのだが、どの巻も素晴らしくて捨てがたく、総論になってしまった。だいぶ前にドラマにもなっているらしい。

 

 

いつものように本の画像を載せようと思うのだが、なぜか今日は「はてな」が言うことを聞いてくれないので、画像はまた後日。