日本語教室のFさんの話は、権力者の横暴のことばかりではなかった。
テキストに、「年を取ったら、子どもといっしょに住みますか」という問いに「~つもりはない」で答えるようにという設問があった。「昔は何世代もの家族が一緒に暮らしたが、現在の日本では子どもと一緒に住もうと考える親は少なくなっている。ペルーではどうですか」と尋ねてみた。
ペルーでもあまり子どもと一緒には住まない。田舎にはそういうケースもあるけれど、田舎の高齢者は都会に比べて元気な人が多く、したがって子どもと同居することは少ないと言う。
なぜ田舎の高齢者が元気なのかというと、食べているものが自然だからだとのこと。同じ鶏肉や卵でも、田舎の鶏肉・卵は自然に育てたニワトリのもの。いっぽう都会のスーパーで売っている鶏肉や卵は、狭いケージに押し込められて不自然に大きくしたり産ませたりしたものだからと。あと、早く大きくするためのホルモン剤や薬のことも言っていた。
アメリカのフライドポテトやコーラの危険性。そして所得の低い人たちはそうしたジャンクフードを食べ、健康を害しても保険がないから医療にもかかれないことなどを話した。今のところ日本の医療制度は、保険に加入してさえいれば、誰でも安心して良質な医療を利用することができる。この制度が維持されるといいですねという話などをした。
さて、今日は先月に続くフレイル出前講座の第二回。
今回は「オーラル・フレイル」がテーマだった。最初にアンケート。「半年前と比べて、かたいものが食べにくくなった」とか「半年前と比べて、外出が少なくなった」「1日に2回以上、歯を磨く」「1年に1回以上、歯医者に行く」など8つの項目にはい・いいえで答え得点化する。私はどの項目も「0」の答えで合計得点は最高点の0点(オーラルフレイルの危険性は低い)だった。まあ、まだ70代前半だし。
口腔機能低下を防ぐ「ブクブク&ガラガラうがい」「パタカラ体操」「唾液腺マッサージ」などをしたが、かなりは既にルーティン化して毎日していることだった。デイサービスを利用している90歳近い方は、デイでパタカラをしていると仰っていた。
あと義歯を含めた歯のお手入れ方法や、意識して噛みごたえのあるものを食べましょうとか、30回とまでは言わないけれど、せめて食べるたびに1回でも2回でも回数多く噛むようにしましょうなどの話があった。
Fさんの言うような自然で安心できる食品ばかりを摂取することは、入手方法やエンゲル係数が跳ね上がるなどの点で難しいが、せめて市販品を食べながらも、なるべく今の気楽な一人暮らしを長く続けられるように、できるトレーニングなどは取り入れて続けるようにしたい。
私は「パタカラ体操」の他に「あいうべ体操」もしている。