あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

厚いタオルは乾きにくいです

少し前の日本語教室での学習が、「〇〇やすいです/〇〇にくいです」という文型だった。

 

何年くらい前からだろうか。テレビで「〇〇づらい」という言い方がよく聞かれるようになり、もう今や「〇〇にくい」という言い方を耳にすることはほとんどなくなってしまった。なんだか久しぶりに目にするテキストの「この靴はあるきにくいです」などという文章に、ほっと心が緩んでいた。

 

それでも、「言いにくいことをズバリと言う」のような意思のかかわる動詞の場合なら、「言いづらい」と「つらい」を使ってもいいけれど、「汚れがつきづらくなります」などとタレントさんが微笑むCMを見るとガッカリしてしまう。汚れに意思はないと思うし、第一これでは汚れがつくことを望んでいるような感じになると思うのだけれど・・・。

 

学習の時にはかえって混乱させると思い、最近の日本人の「〇〇づらい」という言い方については触れなかった。けれども、もしかするとあと何年かのちには、テキストが変わっているかもしれないという危惧も感じる。そんなことになったら、私は引退しなければ。

 

 

ところで、最近洗面所の手拭きをいただきものの日本手ぬぐいに替えてみた。アジサイの絵柄がきれいで今の季節にピッタリなので、すぐにビショビショになるかもしれないけれどと思いながらも、絵を飾るような気持ちで掛けてみたら、これが意外にも快適で、日本古来のものの良さを再確認している。

 

厚さも色も好みで、なおかつ気持ちよく使えるタオルに出合うのは案外難しい。私の理想はペーパータオルのような素早い吸水性なのだが、これがなかなか得られない。ところが手ぬぐいはこの吸水性がかなり優れていて心地よい。そして薄いだけにすぐビタビタになってしまうだろうなと案じていたところ、大家族なら難しいかも知れないが、一人暮らしの我が家ではすぐにカラリと乾いてしまい、使うたび快適に拭ける。

 

洗面所の手ぬぐい、結構いけます。