先日遊びに来た友人が、三の丸会館に行ったら苔がとても綺麗だった（その友人の家は三の丸会館のある豊橋公園の近く）と言っていたので、近いうちに私も行ってみようと思っていた。今日は雨がちで苔を見るにはちょうど良いし、明日からは予定が入っているが今日は何もないので、これはチャンスと早速出かけることにした。
三の丸会館に来るのは何年ぶりだろうか。以前ユネスコの先輩メンバーに熱心に勧誘されて短歌のサークルに入り、勧められるまま市の郷土文芸作品展に応募した。それがビギナーズラックだろうか末席の賞をいただき、その授賞式が行われたのがここ三の丸会館だった（調べたら2016年だった）。
三の丸会館
しっとり雨を含んで美しい苔。
その後ちょっとした行き違いがあって私はユネスコを退会し、短歌サークルもやめてしまってそれきり短歌も作らなくなった。
三の丸会館は入り口を入って右側にさまざまなことに貸し出す和室（授賞式もそこで行われた）があって、入口正面は立礼式のお茶室になっている。提供されるのは和菓子と抹茶のセットのみだが、今は希望すれば冷たい抹茶もあるそうだ。本日のお菓子はなでしこ。550円なり。
お茶を楽しんだ後、建物の周囲を歩き緑を堪能する。
この風雅な三の丸会館のすぐ向かいに、戦争遺跡の「将校の通用門」があるのは何とも皮肉だ。
門の上部にある黄色い線は、兵舎から将校集会所へ行くためにここを通る将校が、暗い夜間にも分かりやすいようにという配慮だと、以前小学生への出前授業で説明したことを思い出す。
そしてこの将校の通用門の背後には、連隊記念碑の台座もある。
もともとはこの台座の上に「突破」と刻まれた砲弾形の碑がのっていたのだけれど、敗戦後アメリカ軍の目に触れることを恐れてその砲弾部分は撤去されたと、これも出前授業で説明していた話だ。この豊橋公園内には９つの戦争遺跡が残っている。
お菓子とお茶を味わった後だが、昼時になったため、美術館のカフェでお昼にしようと思い行ってみると、あいにく月曜日は休館日でカフェもお休みだった。仕方なく、公園を出たあと、電停に行く途中にある喫茶店でお昼にした。
苔が綺麗だったという友人の言葉に触発されての外出だったが、出不精の私は、出かければブログで紹介もできるし･･･という思いがなければ、重い腰が上がらなかったかも知れない。
