あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

外国ドラマの中の日本

相変わらず質の高さを見せつけているNHKドラマ『アストリッドとラファエル』。シーズン2になっていっそうドラマに占める日本率が高くなったように感じている。

 

週に一回アストリッドが食料品を買い出しに行く場所だった田中さんの店が、アストリッドに好意を寄せる(そしてアストリッドも好意を抱き始めている)田中さんの甥のテツオのいる特別な場所になり、その上さらに、アストリッドとテツオは公園でデート?までする関係になった。

 

もともと月曜日が買い物の日だったのに、ルーティンを変更するのが苦手なアストリッドが、テツオが店番をする水曜日に買い物の日を換えたときから、もしかしたら・・・とは思っていた。でも当のアストリッドは自分の気持ちに気付いていない。

 

その田中さんの店の買い物袋が面白い。ベージュのシンプルな袋に大きく「市場」と縦書きで印刷されている。

 

テツオさんと買い物袋。手前にいる青いマフラーの人物はアストリッド。(画像はtomatoの目指せマルチリンガルさんのサイトからお借りしました)

 

このお店の名前は「市場」ではないと思うのだけれど、きっと日本人がよく着ているTシャツの英語やフランス語もこんなものなのだろう。

 

一般的な人々が美しいと感動する夕焼けについては、「夕陽は空気中を通る距離が長いので赤い光が届くだけで特に感動しない」と見解が一致するアストリッドとテツオ。それに反して黄金比の数字を何桁も書いて、美しいと嘆息するテツオと、そのテツオの書いた数字が並ぶメモ用紙を、大切そうに箱根の寄木細工の秘密箱に忍ばせるアストリッド。

 

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の自閉スペクトラム症の主人公ウ・ヨンウと、弁護士事務所のスタッフであるイ・ジュノの二人の恋も微笑ましいが、このドラマのアストリッドとテツオの二人の今後も、温かく見守っていきたい気持ちになる。

 

先日の日曜日の回で、アストリッドはテツオと過ごしたときに自分が感じたお腹がチクチクするような感覚は何かとラファエルに尋ね、その意味を彼女に教えられていたので、さすがのアストリッドもいよいよ自分の恋心に目覚めそうだ。