あとは野となれ山となれ

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興ざめな言葉

いつものごとく、録画視聴。京都の良いものを紹介する番組で、今回は「京焼」の紹介をしていた。近頃は民放のバラエティと見まがうような作りの番組が多いNHKだが、珍しく正統派と言うか、地味な構成の番組だった。

 

そんな質実な番組の中に、思いがけない方から思いがけない言葉が飛び出し、少々面食らった。かなり年季の入った絵付師の方が、茶碗の絵に色を入れたあと金で縁取りをする作業の説明で、「この金を入れないと、ダサくなるんですわ」と仰ったのだ。

 

私が勝手に職人さんを神聖視しているのであって、ご年配の職人さんとて現代に生きていらっしゃるのだから、現代の話し言葉を使われても何ら不思議はない。ないのだけれども、いささか興ざめな心もちになるのはどうしようもなかった。

 

「させていただく」の連発やら二重敬語やら、とかく〇〇を付けたくなるほど丁寧な言い方がもてはやされる一方で、親しい仲間内での言葉と、不特定多数を対象にした場での言葉の区別がなくなっているのは不思議な現象だ。

 

人のことはすぐ聞きとがめるが、自分とてどんな話し方をしていることやら、こっそり録音されたものを聞かされたら、さぞや鏡の前のガマガエルのごとく脂汗も冷や汗もたっぷりかいてしまうことだろう。

 

 

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番組で紹介していた、野々村仁清の「色絵藤花文茶壺」。