あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

湯たんぽのぬくもり

物心ついたころから、冬になると寝る時に電気あんかを使っていた。何の図案だったかは忘れてしまったが、カバーに可愛いアップリケの付いた子供用のものだった。私が足が冷たいとか訴えたのだろうか。なぜそれほど豊かでもなかった時代に、「風の子」のはずの子供にあんかを用意したのか、両親ともにいない今となっては、もう理由を聞くこともできない。

 

温暖な豊橋に比べ、はるかに寒さの厳しい青森で息子たちは子供時代を過ごしたわけだけれど、子供たちにはそうした寒さ対策をしたこともなく、また本人たちから不満が出ることもなかった。なにせ、吹雪く日でもジャージのズボンの下は素足で登校し、ズボン下を用意しても着用しなかったのだから、男性は冷えに強いのだろうか。

 

その、子供時代の電気あんかをずっと大人になっても使っていた。青森に引っ越してしばらくした頃、ついに故障してしまい、一時期婚家にあった古い豆炭あんかを使い、その強力な暖かさに驚いたが、やはり扱いが面倒で、二代目の電気のあんかを購入した。

 

それから何十年、そのあんかも故障し、この数年は母のために購入した電気毛布を使っていたが、どなたかのブログで湯たんぽが快適だというのを読んで、そうだ湯たんぽを使ってみようと思い、早速その方が良いと言っていたドイツ製の湯たんぽを購入した。

 

寝る2時間ほど前に、1リットルの水をIH調理器で4、5分ほど沸かして湯たんぽに入れる。何度になっているのか分からないが、それで布団の中はほっこり暖かく、中の湯は朝捨てる時でもまだほんのり温かい。あんかや毛布で使わない分、湯を沸かすのに我が家は電気を使うわけだけれど、どちらにしろ、電気代は大した額ではないだろう。なんとなく、「湯たんぽ」というレトロさが気に入っている。

 

画像は販売サイトから。