今春から高校生となった中国人のUさんのさよならパーティーをしたのが3月9日。なんと1か月以上の春休みだった。今日から2023年度のふれあい日本語教室の始まりだ。何人かの生徒さんとスタッフの1人が欠席だったけれど、今日も総勢14人となかなかの賑やかさだった。
私の担当する一番上のグループが、今日学習した課の例文。
1. わたしはワット先生に本をいただきました。
2. わたしは先生に漢字のまちがいを直していただきました。
3. 部長の奥さんがお茶を教えてくださいました。
4. わたしは息子に紙飛行機を作ってやりました。
そう、敬語だ。このブログでも時々取り上げているが、今日(こんにち)、ネイティブの日本人でもちゃんと話せる人は珍しい「いただく」「くださる」「やる」である。まわりに間違った使い方があふれている中で覚えてもらうのはたいへん心苦しく、どこまで説明するのが適切なのか悩ましかった。
練習問題
例:松本部長・駅まで迎えに来ます
→ 松本部長が駅まで迎えに来てくださいました。
問)中村課長・傘を貸します
→
例:娘・おもちゃを買いました
→ わたしは娘におもちゃを買ってやりました。
問)弟・作文を直しました
→
例:だれに英語を教えてもらいましたか。(ワット先生)
→ワット先生に教えていただきました。
問)夏休みにお子さんをどこへ連れて行ってあげますか。(ディズニーランド)
こうした問題に、どれくらいの日本人がきちんと答えられるだろう。現役のアナウンサーさんたちでも、何割かは間違えるのではないかと思う。
課長が迎えに来て(くださいました、いただきました)。
わたしは祖父に昔の話をして(いただきました、もらいました)。
こんな正しい方を選ぶ問題もあるのだけれど、迷わずに選べるだろうか。
まあ、何年か後には、テキストの方が現状に譲歩して変わってくるのかも知れない。
人間も言葉以外のコミュニケーション手段を持ったら?(mofmoさんのサイトより)