空気を読み忖度するこの息苦しい国で、不安定な職環境にもかかわらず果敢に自分の言葉を発し続けるキョンキョンこと小泉今日子さん。その小泉さんのプロデュース・出演する舞台『ピエタ』が、全国でもたった４会場だというのに豊橋で公演するのも何かの縁、これは応援するしかないでしょと、次男が誘ってくれた。５月は私の誕生月でもあるので、母の日と合わせてのプレゼントとしてチケットを取ってくれると言う。
変形性股関節症を患って以来、映画館にも劇場にも出かけなくなってしまった。手術前は５分と歩くことができなかったし、手術後もしばらくは同じ姿勢で座っていることがつらかった。今はもう大丈夫なのだけれど、もともと出不精の私は家でまったりしているのが快適で、つい、行かない癖がついてしまった感がある。
豊橋の演劇専用の劇場「プラット」に観劇目的（スタンディングではよく利用した）で出かけるのはいつ以来だろう。調べてみると、2016年に『かもめ』を観たのが最後だった（この年は志の輔さんの落語も鑑賞している）。満島ひかりさん・坂口健太郎さん・田中圭さんなどの人気者の出演する当時話題の舞台だったこともあってチケット入手が困難で、ブログのお友達の尽力があってやっと観られた作品だった。
次男がバンドをしていた時には、彼のライブステージをよく見に出かけたものだが、まさかおじさんになった息子とキョンキョンの舞台を鑑賞する日が来ようとは思いもしなかった。人生とは面白い。そして、まだ『ピエタ』の公演は８月だけれど、７年ぶりの舞台鑑賞、今から楽しみだ！
