あとは野となれ山となれ

たいせつなものは目に見えないんだよ

あざ笑う夏に色々思う

ここ数日、朝起きた時の空気が違うとほんの少し喜んだのだけれど、そんな私をあざ笑うかのように、今朝はまた起き抜けから室温は30度超え。豊橋の予想最高気温は36度。たまらず午前中からエアコンを入れてしまった。

 

アラン・ドロンさんが亡くなったそうだ。88歳。「太陽がいっぱい」の季節に・・・。世界中で多くの人がご冥福を祈っていることだろう。

 

ガザでは父親が出生届を出しに行っている間に、その生まれたばかりの双子の赤ちゃんと母親がイスラエルの攻撃で亡くなった。ガザのパレスチナ側の死者が4万人を超えたと言う。そのうち1万6千人以上が子供。

 

NHKドラマ『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』を観た。友人と遊ぶ近所の神社の管理人をしている田中さん。その寝起きする家は、子供たちの目には「小屋」と映る。そこで「自分は恵まれている」と言って何十年も暮らしてきた田中さんに、学校で戦争のことを話してもらおうと考える少年。

 

敗戦記念日の戦争関連番組は年々減るばかりだが、これは良いドラマだった。NHKのドラマ班は本当に頑張っている。戦争時11歳だった田中少年に、「自分もバンザイ、バンザイと父や兄を送り出してしまった」と責任を感じさせていた。

 

戦後の教室で、教師の指導のもと教科書を墨で黒く塗りつぶすシーンは、嫌でも現代の「ノリベン」や都合の悪いことはなかったことにする風潮と重なった。椰月美智子さんの小学館児童出版文化賞を受賞した作品が原作。

 

リクエストしてからどれくらい待ったのか。結構じっと待っている私が、途中で忘れられているのではないかと心配になって市民館に問い合わせてしまった程度に待たされた作品、『52ヘルツのクジラたち』がやっと手元に届き読み終わった。確かに多くの人が感動しそうな物語だったが、しかし残念ながら私の好みではなかった。

 

怒り狂うように暑い夏は、まだまだ続くのだろうか・・・。

 

ドラマでは田中さんを岸部一徳さんが演じた。原作は未読。