あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

施されたら施し返す

テレビ界ではずっとドラマ不遇の時代が続き、このところ視聴率(まだまだ権威があるようで)は二桁取れれば上出来という雰囲気だった。それが22%だというのだから、やっぱり『半沢直樹』はたいした作品なのだろう。

 

いちおう様子見のため録画しておいた初回を見た。Twitterに「ますます時代劇になってる」という意見があったが、まさに言い得て妙だ。悪役はどこまでも憎々しく、ヒーロー半沢はどこまでも真っすぐ・・・。

 

で、そうした本筋でなく、また悪い癖で、ちょっとした言葉に引っかかってしまった。ドラマが始まって間もなく、取締役の大和田が頭取に向かって「施されたら施し返す、恩返しです!」というセリフがあった。ネット上ではこのセリフが話題になり、倍返しに代わる新しい流行語になりそうだとか取りざたされている。

 

なるべく批判や揚げ足取りはしないようにしようと思っているのだけれど、どうしてもこの言葉にはちょっと抵抗を感じてしまう。私が頭取なら「無礼者!」と一喝したくなる。「恩返し」はいいが、「施す」という言葉には、立場の上のものから、困っている下のものに恵んでやるというニュアンスを感じてしまう。

 

前のシリーズは1話ごとに主人公の「倍返し」がさく裂して、憂鬱な日曜の夜をすっきり痛快な気分にしてくれた。だいたいシリーズ物は最初の作品を超えるのは難しいので、前作のような1話ごとの爽快さがなくなって、モヤモヤを引きずるようなら視聴をやめようと思っていたが、いちおう初回は社内の内通者が明らかになって終わった。見続けるかどうかは2話に持ち越しといったところか。

 

 

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倍返しだニャン!             (画像はネット上からお借りしました)