私と11違いの姉は、大病をしたこともあって80を過ぎてからめっきり気弱になり、両親や弟(末っ子の私にとっては兄)たちの墓参りにもなかなか来られない。
それが今回、前々から一度泊まってみたいと思っていたという蒲郡クラシックホテルに泊まるという楽しみに背中を押され、また東京に住む娘(私にとっては姪っこ)が同行してくれるというのもあって、やっと重い腰を上げてやって来た。
月曜日の昼前にひかりで豊橋に到着し、まっすぐまずは墓参に向かう。タクシーに待っていてもらってすぐ豊橋駅に戻り、お寿司屋さんで昼食。それから東海道線で蒲郡のホテルに向かう。
駅からシャトルバスで送迎などというサービスをしていないホテルなので、徒歩十数分ではあるけれど、高齢者の旅でもありタクシーを使うことにするが、蒲郡の駅前は客待ちのタクシーはなかった。スマホで呼びホテルまでお願いする(小高い丘の上にあるホテルはかなりの坂を上がらなければならず、タクシーにして正解だった)。
重厚な雰囲気のロビー。
夕食の前に橋を渡って竹島まで散策。
夕食はホテルのレストランでフレンチのフルコース。
大倉陶苑のオリジナルプレートはこの竹島を描いたものと、
ホテルの外観を描いたもの(プレートの画像はどちらもウェブサイトから)。
食についての語彙の貧弱な私は到底うまく報告できないけれど、それは夢のような時間だった。
メニューは
鰹のクレープ包み エストラゴンのクリームソース
白いんげんのスープ
オーストラリア産牛フィレ肉のソテー ビーツのバターとマデラソース
デザート
パン4種
コーヒー(私はデカフェの紅茶)
3人ともアルコールは残念ながら強くないので、食前酒はノンアルのスパークリングの白ワイン。
アラウンド60、70、80の初めての「女子会」の夜は優雅に(?)更けていった。
姪が生まれた時、私は13歳の中学生、姉は24歳。人生のステージにおいて大きな差があったのに、今回は姪っこが少々可哀そうで一緒にできないものの、あと10年後にはアラウンド70、80、90となり、みんなりっぱにお婆さんねと笑ったことだった。