あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

物の流れは絶えずして・・・

友人が貸してくれたDVDを鑑賞したことを月曜日に書いたが、彼女は「ちょうど家にあったから」と、返送用のレターパックまで付けてくれた(なんという至れり尽くせり!)。それをありがたく利用させてもらって、昨日お昼前頃、市民館に本の返却に行くついでに、その少し先のコンビニ前の郵便ポストにDVDを投函した。 

 

昨日の夜、その友人からLINEがあり、午後7時過ぎに私からのレターパックが届いたとのことだった。友人の住まいは蒲郡豊橋とはお隣と言っていい距離だけれど、それにしても、ものの8時間ほどの間に私が投函したポストから集配の方が集めて郵便局に持ち込み、仕分けされて蒲郡の郵便局に行き、友人の家に配達されたのかと思うと、あまりの速さに驚かずにはいられなかった。

 

この1日には、他県に住む知人が勤めていた施設をやめて、自分で居宅介護サービスのケアマネ事務所を開いたので、オープンを祝う花を送った。昨日は次男の誕生日だったのでプレゼントを送った。それもこれも、自分の都合のいいときにネットで探し手配をしておいたもの。

 

暑い中を出かけて、あちらこちらと歩き回ってピッタリのものを探すという苦労をしなくても、気の付いた時に探して予約をしておけば、忘れずその日に届けてくれる。なんとありがたいことだろう。今私がのんびりとパソコンに向かっているこの時も、日本中、いや世界中でものすごい量の荷物が飛び交っている・・・。

 

改めて想像してみると、荷物を運ぶ燃料エネルギーも、携わる人々の労働エネルギーも気が遠くなるほどのものだろうと思う。結構早い時期からネット通販を便利に利用させてもらって来た私は、「送料無料」をありがたく使いながらも、物流に携わる方たちの労働が正当に報われますようにと願って来た。

 

10月からはインボイス制度がスタートするとか。「消費税」はもともと「売上税」という名称のはずだったのが、財界の猛反発を受けて「消費税」という名称になり、その分を商品価格に上乗せしても良いということになり、あたかも消費税は消費者が負担するものであるかのような印象になった。このためにインボイスの対象になる人たちは、制度そのものの他に、余計な相手とも闘わされているような気がする。

 

世の中はとどまることを知らず、より便利により便利にと流れていく。贅沢をせずなるべく簡素に暮らしたいと思いながらも、気が付けばエネルギーを大量に使う生活をしてしまっている。

 

田舎に引きこもって自給自足の生活でもしなければ、知らぬうちに現代社会の大量エネルギー消費の流れに流されてしまう。強く抗うほどの力はないが、流され過ぎないように、なんとか自分なりの矜持をもって暮らしていけたらと思う。

 

 

すっかり小さくなった花束。