あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

頼もしい若い力

友人から嬉しいLINEがあった。

 

豊橋公園のすぐ隣に位置する豊橋市立豊城(ほうじょう)中学校では各学年 "調べ学習"というものがあって、今年の3年生のテーマが "豊橋公園に建設されるアリーナ"なのだそうだ。

 

市役所や商工会議所の人から「ここにアリーナを建てることは大変良いことだ」という出前授業があったりもして、そんな中で生徒たちは色々豊橋公園とアリーナのことを調べながら、考え、まとめているのだという。

 

そして先日、その3年生の生徒たち自身でアリーナ建設に賛成か反対か挙手によって調べたところ、ほとんど反対だったとのこと。その知人の息子さんは2年生なのだけれど、担任の先生がその3年生の調べ学習でのことをクラスで話をしてくれて、「クラスのみんなはどう思う?」とやはり賛成反対の挙手をさせたところ、40人弱の学級で、3人だけアリーナ建設賛成で、あとはみんな反対に挙手したという。

 

小さい頃から豊橋公園で遊んで育ち、今も毎日そこを通って公園のすぐ隣にある学校に通っている中学生たちのその意思を知って、友人は泣けそうだったと言う。

 

建設を推進したい大人たちの『アリーナ建設は良いことだ』という出前授業を受けてもなお、「公園内にアリーナは要らない!」と判断する中学生たち。なんとも清々しく頼もしい。

 

アリーナが計画通り建設されれば、そのアリーナが出す恒常的な赤字を払っていくのは、おもにこの世代の子供たちになる。建設計画が持ち上がった時、大人たちはなぜこんな無謀な計画を喜んで進めたのだろうと呆れることだろう。

 

豊橋市では公共施設等(学校などの建物・橋・道路など)を維持更新していくのに、今後50年間、平均158億円必要ということだが、現在確保できているのは108億円だという。このままでは現在ある物のうち、3割以上の施設をあきらめなければならないことになるそうだ。

 

おそらく全国の多くの自治体が似たり寄ったりの状況なのではないだろうか。新しい箱もの建設は、慎重のうえにも慎重になって欲しいものだと思う。

 

 

2016年のユネスコ平和学習出前授業時のスナップ。神武天皇像前で。