あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

遅ればせながら『天狗の台所』

Bettyさんが以前のブログで触れていらした『天狗の台所』、気になってTVerで見てみたら、これが本当にゆったりのんびりで私の好みで、味わいながら2話まで見たところだ。我が家では衛星放送は利用していないので、この作品は全くノーチェックだったが、Bettyさんのおかげで出合うことができて良かった。

 

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主演の天狗の末裔で当代である基を演じる駒木根葵汰さんは、私はこの作品で初めて知ったのだけれど、実に端正な顔立ちでかつ清らかな雰囲気はこの役柄にピッタリはまって、現実離れしたストーリーに説得力を持たせている。

 

初回に基・オン兄弟の両親として原田泰造さんと渡辺真起子さんが出演したが、それ以外は今の所ほとんど知らない人ばかり。と言うより、そもそも出演者も非常に少なく、ストーリーも登場人物が天狗の末裔だったり、飼い犬が人間の言葉をしゃべったりと奇想天外だけれど、内容はほとんど地のものを使って料理をするだけのシンプルさだ。

 

2話で作ったおにぎりの具が朝から唐揚げというのは少々驚いたが、若い男性3人で作るのだからさもありなんというところか。沢で汲んだミネラル豊富な水を使い、かまどで炊いたご飯はさぞ美味しかろう。

 

それにしても、コミック原作ドラマのなんと多いこと。オリジナル脚本の作品は拍子抜けするようなものが多く、話題作を生んだ脚本家はすでに鬼籍に入ってしまったり、ご健在でも高齢化して少々感覚が時代とずれてしまったのでは?と感じることも少なくない。

 

テレビ全盛の時代に、何かに気を取られて、きちんと次世代のスタッフを育ててこなかったのではないだろうか。これはテレビ界に限らず、政界・財界など様々な分野に言えることかも知れない。ただ目の前の利益を最大化することにばかり熱心で、先を見据えた地道な努力を怠った。それがこのところの劣化した政治で、隠すこともできず一気に噴出してきているように思う。

 

コミックの世界も、多くの偉大な先達に引っ張られてここまで来たのだろうが、クールジャパンだの映画・ドラマだのに利用され搾取されて、スカスカになったりしないだろうかと案じている。老婆心なら良いが・・・。

 

 

基とニューヨーク生まれのオンの兄弟と、犬のむぎ。

 

昨日の朝日新聞に掲載された記事。あるシンクタンクから豊橋市長への、アリーナ計画のいったん中止の提言。