あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

おぼろな霧の向こう

ああ、やっぱり・・・。半ばほどまで読み進めたのだけれど、どうにも既視感(既読感)がつきまとう。とりわけ、何度も何度も出てくる「真っ赤な一人掛け用ソファ」は、絶対に以前にも出合っていると思えてならない。加えて、ヒロインが習い始めるベリーダンスだ。

 

二度目でも構わないからこのまま読もうと思うのだけれど、やはり気になってならないので読書記録を調べてみると、案の定、3年前に読んでいた。しかもいまひとつだったという感想がしたためられている。今回もやはり同じような気分だ。だいたい、面白ければ過去に読んでいようと気にならず読み進んでしまったはず。

 

 

ということで、気分は乗らないし、たぶんこのまま頑張って読了しても、前回と同じくパッとしない読後感だろうと思うので、読むのはやめることにした。これが今年最後の読書ではちょっと残念だけれど、近頃とみに頼りなくなってきた我が灰色の脳細胞に、ふさわしいと言えばふさわしい締めくくりかも知れない。

 

この半分でやめたものを入れて今年読んだ本は41冊。退職後の10年間で最も少ない。一度読んだものを忘れて手に取ってしまうのは今に始まったことではないが、集中力や意欲の衰えを実感している。興味の幅も狭くなった。過酷な現実に疲れるからと理由づけて、のんびり・のほほんとした作品にしか向かおうとしなくなっている・・・。老いを意識せざるをえない点である。

 

 

 

6回目の自分の干支の年が終わり、来年はたつ、龍の年だ。昇龍が想起され、勢いがあって勇壮なイメージの空想の動物。頭を包む霧を払い、私も心機一転仕切り直して、元気に新しい年を迎えたい。

 

 

以前きょうこさん(id:kyokoippoppo)も龍のような雲を撮影していらしたが・・・。 (GANREFさんのサイトより)