あとは野となれ山となれ

たいせつなものは目に見えないんだよ

おしゃべりとリボン刺繍になぐさめられる

朝、友人からリボン刺繍の作品展への誘いの電話をもらった。あいにく午前中は予定が入っていたため、友人に調整してもらって午後からということで会場のギャラリー喫茶に出かけた。

 

まずはケーキとお茶を頼み、久々に会えたのでおしゃべりに花が咲く。とは言っても、高齢者の話だから楽しい話ばかりではないけれど。おまけに豊橋は今、例のアリーナ建設のため海のそばに移設される豊橋球場の発掘調査が始まっている。こうしてなし崩しに球場の自然は壊され、アリーナ建設は進んでいってしまうのか・・・と悲観的な話も出る(彼女の連れ合いさんは、昨年の住民投票条例のための署名集めにも奔走した)。

 

美味しいケーキを食べてポットの紅茶をたっぷり飲み(あ、デカフェではなかったが今夜寝られるだろうか。話に夢中でウッカリ普通の紅茶を頼んでしまった)、おもむろに作品を鑑賞。「リボン刺繍ときもののリメイク作品」ということだったので、ブログ友達のえむこさん(id:emukobb)を思い出す。もしや・・・と思ったけれど、違った。

 

大作のタペストリーやリメイクと思われるケープ、リボン刺繍した帯などどれも素晴らしい。また小品の野の花を一輪刺した額も素敵だ。

 

会場に撮影禁止の表示はなかったが、店員さんに聞いてもはっきりしなかったため小品をひとつだけ掲載。

 

その方のサイト:

リボン&リメイク 金子通世

 

 

出不精の私が、珍しく重い腰を上げて、来月あたり恩人にも会いながら東京に出かけようかと考え、来月刺繍の作品展をする姉に、その恩人のNさんが今も作品展にお見えになっているかを聞くと、昨年亡くなったそうだという返事だった。

 

コロナ禍だったとはいえ、なぜもう少し早く出かける決心をしなかったかと激しく悔やまれ、昨夜はちょっとつらかった。

 

今日になってもまだ少し昨日の気持ちを引きずっていたのだけれど、友人が声をかけてくれたことで救われた。母に似た体質の私は、長生きしなければならない運命のような気がしているが、高齢者の1年の重みは若い頃のそれとは比べ物にならないから、来年の今日、今年と同じように自由に外出できるとは限らない。

 

そのうちそのうちと言ってはいられない。行きたいところへは行き、会いたい人にはさっさと会わなければいけない。と、今は強くそう思っている。