あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

ごちゃまぜで生きる

昨日の日曜日。朝テレビをつけると、「ごちゃまぜで生きる・・・」という言葉が聞こえてきた。Eテレの『こころの時代』だった。

 

「ごちゃまぜ」というのは私がかかわっているNPОが掲げているものなので、興味を惹かれて見てみた。

 

番組ホームページの紹介には、

石川県にある福祉施設「B’s行善寺」にはさまざまな人が“ごちゃまぜ”に集う。施設を作った雄谷(おおや)良成さんは社会福祉法人理事長であり僧侶でもある。その原点は祖父が住職を務める寺で障害のある子どもたちと家族のように育ったこと。自身と彼らとの違いを感じながらも世間から蔑まれることに違和感を覚えていた。やがて福祉の道を進み始めた雄谷さんは、さまざまな人や法華経の言葉と出会いながら、皆で生きる意味を見つけていく

とある。

 

このB’s行善寺は、福祉行政では縦割りで分けられてしまう、子供・高齢者・障碍者・外国人などが「ごちゃまぜ」で過ごす、居心地の良い場所になっているということを紹介していた。まさに私たちのNPO法人Mix upの目指すものだ。

 

ここでさまざまな人が交流することで、思いがけない効果が生まれているという。一例として、認知症のおばあちゃんが、自分の貰ったゼリーを首から下が動かせない障碍の若者に食べさせる話を紹介していた。若者はおばあちゃんの食べさせてくれるゼリーをうまく食べるために一生懸命首を動かそうとし、結果としてリハビリスタッフの働きかけより効果が出たのだそうだ。

 

食べさせる方のおばあちゃんは、「夜中の外出が多く」家族は疲弊していたが、「明日も行善寺に行ってあの子にゼリーを食べさせないとお腹を空かせてしまう」と思って翌日のために夜しっかり眠る日が増え、家族を悩ますことが減ったのだという。

 

現在このB’s行善寺を運営している雄谷さんは、祖父の始めたこの施設で子供の頃から障碍のある人たちと育った。経を唱えることで救われるのなら、経を唱えられない障碍者は救われないのかと悩んだが、何度も何度も法華経を読むうち「三草二木」の教えをやっと理解したと話していた。こういう真の仏教者が増えれば、救われる人も増えることだろう。番組では宮沢賢治の「アメニモマケズ」にも触れていた。

 

私たちのNPО法人Mix upは、「ごちゃまぜのみんなの居場所」となるべき拠点の、放課後デイサービスの第1号を大きな借り入れをしてやっと開設したところだ。資金も人手もないない尽くしの中で出発し、今も理事長は大変な毎日を送っている。理事の一人としてなんとか力になりたいが、金も力も特別なスキルもなく悲しい。

 

インスタグラム:Mix up(@npo_mixup) • Instagram写真と動画

ホームページ:特定非営利活動法人Mix up (google.com)

 

 

石川県白山市にある行善寺