若い頃の私は、夜いったん寝床に着けば、もう朝まで何があっても知らないというくらいだった。たいていすぐ寝付けるし、次に目覚めれば朝だった。
退職して仕事をしなくなったために疲労が足りないのだろうか、寝つきも悪くなったし、夜中に何度も目覚めることが珍しくなくなった。むしろ朝まで一度も起きないことのほうが珍しい。
夜中に目覚めて、そばのスマホで時刻を確認し、5時に近いともう起きてもいいのだとホッとする。夜中の2時とか3時だと、ああ、まだ寝なくてはいけないのかとがっかりする。「寝る」ことが面倒なことになる日が来るなんて、思ってもみなかった。これが年を取るということか・・・としみじみ実感する。
睡眠のためのサプリメントのCMに「〇リナ 〇リナ 気が付けばもう朝♪」というのがあるが、高齢者には実に魅力的なフレーズだとうなづく。朝までぐっすり寝られる、こんな単純なことが幸せに思える。今のところサプリに頼る気はないけれど。
痛みなく歩けて嬉しい。気持ちよく眠れて幸せ・・・。幸せのハードルが低くなることは、年を取ることの数少ない良い点の一つかもしれない。
眠る幸せzzz・・・。