あとは野となれ山となれ

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瑕瑾を惜しむ

昨日に引き続いて北村薫さんの『秋の花』。

 

きちんと出版された本を読んでいても、ついつまらないところで引っかかってストレスを感じてしまうことの多い私だけれど、北村さんの作品はほとんどそういう思いをすることがない。

 

「円紫さんと私シリーズ」も、第一巻、第二巻と気持ちよく読み進み、そして初の長編である第三巻も快調に・・・と思ったが、四分の一ほど読み進んだところであっと声を出す思いをした。主人公「私」の心の内を表す地の文に、「しかし、だとしたら《事件》のことについて自分は知らなさ過ぎると思った。」とある。

 

残念無念。ここは、このこよなく本を愛する知的で素敵な女性である「私」には、ぜひとも「知らな過ぎる」と言ってほしかった。

 

ここで「・・・過ぎる」という場合の「さ」の要不要について書こうと思っていたのだけれど、確認のためネットで調べ始めたら、へたに触れるとけがをしかねない厄介な代物らしいことを感じたので、あくまでも私の感覚、ということにとどめる。

 

 

ここで、ショートメールの着信があったので調べると、かかりつけのデンタルクリニックからだった。心臓がどきんと打つ。まだ母が私のうちにいたころ、仕事から帰って急いで食事の支度にとりかかっていると、そのクリニックから電話(当時はまだ私が携帯電話を使っていなかった)があって、「あの、予約の時間過ぎていますけど・・・」と言われたことがあった。そんな「前科」のあるおっちょこちょいな私なので、あら、またやってしまったかしら?!と焦ったのだ。

 

何のことはない、明日の予約に変更はないか確認のメールだった。初めてなのでびっくりした。前回確認メールをもらうことなど頼んだのだろうか。あるいは私のようなおっちょこちょいが多くて困り、対策として打ち出した新しいサービスだろうか。

 

 

さて、円紫さんと私シリーズ、『秋の花』の感想をアップするのが遅れたので、今の時点でもう第四巻『六の宮の姫君』も読み終わり、今日は第五巻を読み始めている。素敵な本だから大事に読めばよいのに、面白くてついつい読みふけってしまう。何度も読み返すことにしよう。返却しなくてよいのだし。

 

そうして、marcoさん(id:garadanikki)のように関連本に手を広げていこうか。作中におびただしい文学作品が登場するというのに、浅学な私は読んでいないものばかりなのだから。たっぷり時間のあるコロナ禍中の私だ。幸せなことだ。

 

 

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第五巻では「私」は大学4年生。生まれて初めてのアルバイトで買ったワープロ(!)で無事卒業論文を書き終え、就職先のみさき書房で見習いのようなことを始める。表紙の絵の「私」、第一巻のショートヘアからだいぶ髪が伸び大人っぽくなっている。