あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

広がることを願って

時代錯誤な差別発言を平気でし、しかもそのどこが問題なのかも分からないおじさま世代と違い、若い人たちはどんどん新しい価値観で新しい世界を切り開いてくれる。こうしたニュースに出合うたび、とても嬉しく、希望が湧く思いがする。

 

www.huffingtonpost.jp

 

一定期間を過ぎるとリンクが切れてしまうだろうから、概要を記しておく。

 

「『新しく作って、売る』だけではないビジネスのモデルが広がれば、大量に作ってセールで売るというファッション業界の仕組みが変えられるかもしれない」2017年に創業した「10YC」の下田将太さんはこのように考え、『10年着続けられる服』をキーワードにした。

 

10円単位の工賃の交渉をしても、しばらくすれば店頭で1割、3割と値引きして売られてしまう。ならばと「生地4237円、裁断・縫製4431円、附属491円 製品コスト9165円 販売価格19095円」こんなふうに、10YCのオンラインショップでは、一つ一つの商品の各工程の製造コストを公開している。原価を知ることで、適正な価格で買ってもらうことができる。

 

この企業は、これから売った服のリフォームにも力を入れていきたいと考えているそうだ。すでに、色あせや黄ばみ・染みなどで着られなくなった服を染め直すサービスはしているが、今後、10YCで買ったけれど着なくなった服を下取りしてリメイクし、古着としてもう一度販売するーーというビジネスモデルも考えていると言う。

 

 

20代でフローレンスを起こして保育の新しい世界や、社会起業という分野を切り開いた駒崎弘樹さんをはじめ、若い世代には、従来の権力欲金銭欲にまみれたおじさま方とは一味も二味も違う、頼もしい人物が出てきているように思う。

 

庶民のことを思わず「しもじも」と言ってしまうような裕福な環境に育ち、二世三世特権を駆使して権力の座についても、内実はみみっちいたかり根性から離れられない。これは敗戦を味わい、焼け野原からの出発を余儀なくされた、「貧しい日本」を幼い時に刷り込まれた世代が、意識下に持っている飢餓感に由来するのではないか。

 

だから、一刻も早く、そんなみみっちさを背負っていない次の世代に交代したほうがいい。政治はもちろん、財界も。官界は定年があるのだからすでに入れ替わっているはずなのだけれど、現在は権力亡者の官邸が押さえてしまっているし、影響力を持つ関連団体には、まだまだ天下りしたおじいさま方が居座っているのだろう。

 

 

さて、ちょっと脱線してしまったけれど、10YCさんの素晴らしい取り組み、応援したいと思う。そしてこれにとどまらず、各分野で、労働する人たちに適正な報酬を払ったうえでの適正な価格がつき、それが受け入れられる理知的な市場になるといいなと願う。

 

 

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20代の私。この時着ているセーターは自分で編んだものだが、今もまだ現役中!

昔から10年は着る主義。結果的に20年当たり前、30年以上も・・・ということに。

 

【追記】ただ、近頃は通販ばかりで街のブティックなどで買うことがないため、昔ほど高いものが買えず、また服の数も少なくしているため傷みも早く、昔のような長持ちは無理なようです。