あとは野となれ山となれ

たいせつなことは目には見えないんだよ・・・

やっとここまで

NHKでは優秀なやる気のある人材はみんなドラマ班に集まってしまったのかと思われる昨今だけれど、そうした中、また素晴らしい作品が生まれようとしている。『%(パーセント)』だ。

 

『燕は戻ってこない』で、主人公大石理紀の同僚で奨学金返済のために風俗で働くテルを演じている伊藤万理華さんが、テレビ局で働く主人公の吉澤未来を演じている。

 

ローカルテレビ局「Pテレ」のバラエティ班で、多忙な日々を送る吉澤未来。彼女はいつかドラマ班に異動したいと、企画書を出し続けていた。ある日、編成部長に呼び出され、自身のドラマの企画が通ったことを告げられる。喜んだのもつかの間、部長は「この企画の主人公、障害者ってことにできへんか?」と未来に尋ねた。局をあげた「多様性月間」というキャンペーンの一貫として、登場人物に多様性を持たせたドラマが必要なのだと言う。戸惑う未来をよそに、「障害のある俳優を起用する」という条件で企画は進んでいく。悩みながらも、とにかく企画を成立させねばと取材を進める未来。やがて彼女は車椅子に乗った高校生・宮島ハル(みやじまはる・和合由依)と出会う。俳優を目指すハルに未来は不思議な魅力を感じ、ドラマ出演のオファーをするが、ハルは「障害を利用されるんは嫌や」と拒否。諦めきれない未来は、ハルが所属する劇団「S」の稽古場を訪ねるが……。  (NHKの番組紹介ページのあらすじ)

 

未来が書いた企画書は障害者を利用した感動ポルノだと上司に指摘されるあたり、さすがEテレで『バリバラ』という番組を持つNHKだと感じさせる。第2話では、ハルに劇団のみんなと一緒なら出演してもいいと言われ、未来が苦しみながらなぜ障害の当事者たちをドラマに登場させるのかの答えに近づいていくところが描かれた。

 

以前『37セカンズ』という作品で、障害者の主人公を実際の障害者が演じているのを見たことがあるが、今まで日本では障害者の物語でもほとんど障害を持たない俳優が演じてきた。

 

国外に目を向ければ、作品に一定割合で障害を持つ人を出演させる決まりのある国もあるし、アカデミー賞でもマイノリティーの起用を作品賞候補の条件にする動きがあるらしい。

 

現在放送中のNHK大河ドラマでは、ユースケ・サンタマリアさんの演じる安倍晴明の従者を低身長症のダンサーDAIKIさんが演じている。NHKドラマ班、実に攻めている。

 

世間に衝撃を与えた『五体不満足』の出版が1998年。著者乙武さんのキャラクターは障害者の概念を大きく変えた(その後また別な方面で概念を打ち破ってくれた)。そのわりには、エンタメの世界の変化は、意外に遅かったという気がしないでもない。

 

いろいろな方面で、いろいろなマイノリティーの人々が、自分の能力を活かせるのが当たり前の社会になり、政治家たちのガッチガチの既成概念や先入観が粉々に砕かれる日が早く来てほしい。

 

 

現在2話までだが、全4回だそうなので、すぐ終わってしまう。