我が家の「庭もどき」のスペースにあるのは2種類のバラ。片方は八重だけれど、それもごく平凡な地味なものだ。20年近く昔に園芸店で苗を買ったのだが、品種名は知らない。バラは手がかかると言われるが、ずぼらな私はほとんど放りっぱなし(たぶん私には貴婦人のようなバラは育てられない)。それでも毎年ちゃんと咲いてくれる。
もうひとつのものは、昔姉がまだ元気だった義兄の運転でわが家に遊びに来たときに、車だからということで、義兄が挿し木で増やしたものを小さな鉢に植えて持ってきてくれた。以前のブログで紹介したこともあった、バレリーナという品種の可憐なひとえのつるバラだ。このバラが咲くたびに、いつも淡々とした付き合い方ながら、誠実だった義兄を思い出す。
可憐な表情のアップ(以前のブログで使ったもの)
ほかにもう一種類。ベランダのプランターで咲いているバラもある。これもひとえのミニバラ。
6、7年前に友人からいただいたもの。
プレゼントされた時はこんなふうにお洒落に形作られていた(まだ花はほとんど蕾)が、いまは自由奔放。花のそばに行くと決まっておすましした、オーガストの姿とともに・・・。
目をそむけたくなるような醜い憂き世で荒みがちな心を、よこしまなたくらみを持たない花や動物が慰めてくれる。